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(賑やかな場所からに電話が切れる)電話を切る。 寒々とした吹きさらしの場所にひとりとり残された気がする。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:66% 作品を確認(amazon)
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電話を切る・終話
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前後の文章を含んだ引用
......た」 カラオケが濁声の演歌になって、キーンという金属音とともに、水島の声が聞き取れないほどの音量に膨れ上がる。「水島さん!」 ひゃー、やかましい、と言って水島は電話を切る。 寒々とした吹きさらしの場所にひとりとり残された気がする。ウェイトレスも客も十和子を蔑むようによそよそしく顔を背けている。 水島の住まいや職場を、陣治が正確に把握していることにうそ寒い不安を覚える。こうしているうちにも......
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電話を切る・終話の表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
わたしは、ツーツー音が聞こえないように、先に受話器を置いた。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
電話は、唐突に切れた。一方的に切られたあと、耳に残る音が嫌だ。ツーツーと無機質に響く。拒否とか否定とか、あたしの一番苦手なものを連想させる。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
握りしめていた電話を充電器に戻し
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(電話が突然切れる)ただぼくは──」と言いかけたところで、ぷつんと電話が切れた。まるで誰かがなたでロープを叩ききるみたいに唐突に、暴力的に。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
まるで発作のたかまりの究極で、生命の糸が引きちぎられるかのように、ぷつんとその電話は切れた。そしてあとには漂白されすぎた下着のような暖かみのないがらんとした沈黙だけが、残った。
村上春樹 / ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
風景のなかにレースのような淡さで、仏蘭西(ふらんす)人はひそかにのんびりと暮していた
林 芙美子 / 浮雲 amazon
(缶詰が)船の傾斜に沿って、機械の下や荷物の間に、光りながら円るく転んで行った。
小林多喜二 / 蟹工船
「電話」カテゴリからランダム5
ぼくの目の前で本当に鳴りだしたのだ。それは現実の世界の空気を震わせている。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
(電話に出ない)二時、六時、十時と彼女に電話をかけてみたが、電話には誰も出なかった。彼女は彼女なりに忙しい人生を送っているようだった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
「尾崎さん」と別の看護婦を呼んだ。あとは遠くなった。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
ル、ルン。 黒い電話機がベルを鳴らした。
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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