我々はしばらく何も言わずに、ときおりビールの缶を傾けていた。
村上春樹 / ファミリー・アフェア「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 ページ位置:91% 作品を確認(amazon)
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黙る・沈黙
会話の間を取る
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前後の文章を含んだ引用
......って一人でビールを飲んでいた。「飲んでたんだ」「あなた、飲みすぎよ」「知ってる」と僕は言った。そして冷蔵庫からビールの缶を出して、それを手に妹の向いに座った。 我々はしばらく何も言わずに、ときおりビールの缶を傾けていた。風がベランダの鉢植えの葉を揺らせ、その向うにはぼんやりとした半円形の月が見えた。「言っとくけど、やらなかったわよ」と妹は言った。「何を?」「何もよ。気になってで......
単語の意味
暫く・姑く・須臾(しばらく)
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
2.ちょっと待った!
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黙る・沈黙の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
長い沈黙があった。遠くで 蟬 の声が聞こえていた。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
彼は堅く口を結んだまま、何も言葉を発しなかった。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
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会話の間を取るの表現・描写・類語(言葉を交わすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
蒔野は、淡々と語ってはいたが、急に目の焦点を失って、しばらくグラスの中の氷を見つめていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
しばらく深い沈黙があった。どうやら彼女はぼくのいつもの凡庸な意見を求めているようだった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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「声・口調」カテゴリからランダム5
炒めすぎたもやしみたいな情けない声
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「言葉を交わす」カテゴリからランダム5
(何を言っても誰も)自分の今の心を理解してくれまいという気持が、言いかけた言葉を 咽喉 に押しもどした。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
眼に涙さえ泛 べ、最上の力で意志を撓 め出すように云った。
岡本かの子 / 河明り
吐き出すような語尾に力を入れて一つ一つ区切るようにはっきりとしゃべるしゃべり方
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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