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若葉のころなどに行くと、開け放った浴舎の窓いっぱいにあふれている緑の色彩が陽光と共に中へながれこんできて、温泉につかっている私どもの躰が、青く染まってしまいそう
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:75% 作品を確認(amazon)
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室内に差し込む光
木漏れ日
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前後の文章を含んだ引用
......く消えてしまっていた。 浴舎は、渓流にのぞんだ丸太造りのもので、ひろい浴槽の下に石を敷きつめ、清冽な温泉が、この石の間からぶくぶくと泡をたててふき出している。 若葉のころなどに行くと、開け放った浴舎の窓いっぱいにあふれている緑の色彩が陽光と共に中へながれこんできて、温泉につかっている私どもの躰が、青く染まってしまいそうにおもわれた。 その季節の夜ふけ。浴槽に沈んでいると、ぴしゃんと何かが温泉の中へ落ちて来る。なんだろうと眼を凝らすと、ランプの灯影に、湯の中を泳いで行く青い蛇が......
単語の意味
陽光(ようこう)
若葉(わかば)
陽光・・・空から降り注ぐ、太陽の光。日光。
若葉・・・芽を出したばかりの葉。とくに、初夏の木々のみずみずしい葉。新葉(しんば)。
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室内に差し込む光の表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
窓から射す光線が薄いので、湯槽の中は昏れかけたように暗い。
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
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日の光が、数知れず枝をさしかわしている低い灌木の隙間をようやくのことで潜り抜ける
堀 辰雄 / 風立ちぬ amazon
陽の光が微細な粒になって、ほろほろと散ってくるような木漏れ陽
曽野 綾子 / 夫婦の情景 amazon
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銅(あかがね)を磨いたような朝日が、遠くの榎の大樹を染めていた。
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
ゆらゆらと風船でも飛ばしたい麗かさだ。
岡本かの子 / 巴里のキャフェ
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太い欅(けやき)の柱が蛍火(ほたるび)のように肌を光らせている
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
動物の檻のように並んだ個室
安岡 章太郎 / 海辺の光景 amazon
(モデルルーム)家はこんなに綺麗じゃない。広くもない。物がいろいろあって、住むとなると、なかなかこんな風にはすっきりとはいかない
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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