九月は十月になった。さびしい風が裏の森を鳴らして、空の色は深く碧く、日の光は透通った空気に射渡って、夕の影が濃くあたりを隈どるやうになった。
田山 花袋 / 蒲団 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
秋
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
単語の意味
隈取る(くまどる)
隈(くま)
隈取る・・・1.ぼやけた境界線を書く。絵で遠近などを表すために、境目をぼかす。
2.影や色の濃淡で境目をつける。歌舞伎俳優が表情を誇張するために、顔に線をかく。
2.影や色の濃淡で境目をつける。歌舞伎俳優が表情を誇張するために、顔に線をかく。
隈・・・1.奥まって隠れた場所。片隅。「隈なく探す」
2.疲れたときに目の周りに出てくる黒いあざのようなもの。
2.疲れたときに目の周りに出てくる黒いあざのようなもの。
ここに意味を表示
秋の表現・描写・類語(秋のカテゴリ)の一覧 ランダム5
セーターを着ると新しい季節のにおいがした
村上春樹 / ノルウェイの森 amazon
九月の声を聞き、記録的な猛暑にも翳りが見え始めていた。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「秋」カテゴリからランダム5
朱ザヤのような照りのある、小がらの赤トンボ
山本 有三 / 波 amazon
小さな葉っぱが海苔巻のように巻かれたまま落ちています
堀 辰雄 / 美しい村 amazon
残暑は去り、空気は乾いて透き通り、中庭に射す母屋の影の形も、木立の葉の色合も真夏とは違っていた。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
秋 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ