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それは象の墓場のようにも見えた。そして足を折り曲げた象の白骨のかわりには、見渡す限りのピンボール台がコンクリートの床にずらりと並んでいた。《…略…》台は同じ向きに八列の縦隊を組み、倉庫のつきあたりの壁まで並んでいた。まるでチョークで床に線を引いて並べでもしたように、その列には一センチの狂いもない。アクリル樹脂の中で固められた蠅のようにあたりの全ては静止していた。何ひとつぴくりとも動かない。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:85% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......永遠にここから出られないのではないかという恐怖が僕を捉え、何度も後の扉を振り返らせる。これほど人を嫌な気分にさせる建物もまたとはあるまい。 ごく好意的に見れば、それは象の墓場のようにも見えた。そして足を折り曲げた象の白骨のかわりには、見渡す限りのピンボール台がコンクリートの床にずらりと並んでいた。僕は階段の上に立ち、その異様な光景をじっと見下ろした。手が無意識に口もとを這い、そしてまたポケットに戻った。 恐しい数のピンボール台だ。七十八というのがその正確な数字だった。僕は時間をかけて何度もピンボール台を勘定してみた。七十八、間違いない。台は同じ向きに八列の縦隊を組み、倉庫のつきあたりの壁まで並んでいた。まるでチョークで床に線を引いて並べでもしたように、その列には一センチの狂いもない。アクリル樹脂の中で固められた蠅のようにあたりの全ては静止していた。何ひとつぴくりとも動かない。七十八の死と七十八の沈黙。僕は反射的に体を動かした。そうでもしなければ僕までもがそのガーゴイルの群れに組み込まれてしまいそうな気がしたからだ。 寒い。そしてやは......
単語の意味
足・脚・肢(あし)
象(ぞう)
蠅・蝿(はえ)
象の墓場(ぞうのはかば)
足・脚・肢・・・1.動物の胴体の下から左右に分かれて伸びている部分で、歩いたり体を支えるのに用いる部位。とくに、足首から下の部分をさすこともある。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
・・・ゾウ科の哺乳動物。巨大で全身灰色、長い牙を持つ。最大の特徴である自由に屈伸する長い鼻は、人間の手と同じように物を掴むことができる。「象」の字は象の姿の象形文字。アジア象は基本的に穏やかな性格で、家畜として飼育される。
蠅・蝿・・・ハエ目ハエ亜目ハエ下目に属する昆虫の総称。羽は二枚で触角は太くて短い。食べ物などにたかり、伝染病を媒介する。長い口先を使って液体などを舐める。幼虫はいわゆる「うじ」。不快なもの、五月蝿(うるさ)いものの代名詞にも使われる。
象の墓場・・・象には決まった死に場所があって、死期が迫った象は群れを離れてそこに行くという話。
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