ぷりんぷりんのコンニャクを熱く茹で、たっぷりの味噌をそえた味噌田楽

精進料理では透明でコリコリと身の締まったコンニャクを、その食感から「山ふぐ」と言うらしい

じつに官能的な食感で、嫌な匂いもしない、しかも味がある！ほっこりと甘い豊かな味だ！！

バケツのなかには、日を浴びて、海水浴の日に灼けた女の肌のようにみえる蒟蒻がひしめいていた。

くにゅくにゅした歯ざわり、上顎に吸い付くような舌ざわり

塩をつけただけの茹でジャガイモのこってりと充実した甘みは、まんべんなく口腔いっぱいに塗りつぶしてしまう感じになる

皮ごとゆでたりふかしたりした熱いのの皮をむきながら、塩をつけてたべるだけのことだったが、皮だって、さつまいものように味気なくぼさっとむけるのではなく、ツルリとむけるところが繊細な感じで好きだったし、むけたあとはツルリとすべっこくて、歯あたりのよさも、さつまいもの比ではないと思った。

里芋は煮付けてもすべすべとした口の食感が快く、すりおろしたトロロは、飯やマグロの角切りに絡ませてヌルリと流し込む

焼き芋は、手に持てないほど熱いのを、新聞紙にくるんで防熱処理をほどこし、フーフー吹いて食べるのがうまい

コッテリと、甘味にしたのが東京の下町風の味つけ