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道の傍らには小さな字 があって、そこから射して来る光が、道の上に押し被 さった竹藪 を白く光らせている。竹というものは樹木のなかで最も光に感じやすい。山のなかの所どころに簇 れ立っている竹藪。彼らは闇のなかでもそのありかをほの白く光らせる。
梶井基次郎 / 闇の絵巻 ページ位置:61% 作品を確認(青空文庫)
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夜
山道・峠道
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前後の文章を含んだ引用
......がっている。溪沿いに大きな椎の木がある。その木の闇はいたって巨大だ。その下に立って見上げると、深い大きな洞窟 のように見える。梟 の声がその奥にしていることがある。道の傍らには小さな字 があって、そこから射して来る光が、道の上に押し被 さった竹藪 を白く光らせている。竹というものは樹木のなかで最も光に感じやすい。山のなかの所どころに簇 れ立っている竹藪。彼らは闇のなかでもそのありかをほの白く光らせる。 そこを過ぎると道は切り立った崖を曲がって、突如ひろびろとした展望のなかへ出る。眼界というものがこうも人の心を変えてしまうものだろうか。そこへ来ると私はいつも今......
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山道・峠道の表現・描写・類語(道・道路のカテゴリ)の一覧 ランダム5
両側の視界を遮るブナ林が空気を濃密なものにしている。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
月夜の峠でのそよ風が、自由なはばたきへの誘いをひそめている
島尾 敏雄 / 島尾敏雄 amazon
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
その白い羽根がある瞬間には明るく、ある瞬間には暗く見えだすと、長い北国の夜もようやく明け離れて行こうとするのだ。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
脚本の文字が読みにくいと思ったら、いつの間にか陽が傾いていた。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
夕方で、陽が金色をしていた。空は夜の直前、夜明けにそっくりの状態になる。そして朝とちょうど反対の順番で色を重ねて暮れてゆく。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
夜の闇が附近いちめんに密集して垂れ下がって来ているような静けさ
横光 利一 / 睡蓮 amazon
「道・道路」カテゴリからランダム5
林を抜ける未舗装路があった。道路というよりは、車の轍(わだち)だけで成り立っているような踏み分け道だ。二本の轍の間には緑の草がたっぷりと茂っていた。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
午後の陽ざかりで、舗道のアスファルトが溶けて、踏むとぷよぷよした
石坂洋次郎 / 青い山脈 amazon
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