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わたしは、ツーツー音が聞こえないように、先に受話器を置いた。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 ページ位置:47% 作品を確認(amazon)
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電話を切る・終話
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......と呼んでいた。実際、ミコトは街が大好きだったし、二人はいつでも街を歩くことで多くの時間を過ごしていた。「もちろんO・Kよ。」「じゃあ、いつもの地下鉄の駅で。」 わたしは、ツーツー音が聞こえないように、先に受話器を置いた。前以上の静けさが、戻ってきた。 地下鉄から吹く風は、なま温かくて渦を巻いていて、微かに潤滑油のにおいがする。この階段を上り下りする足の波は、跡切れることがない。......
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まるで鉈(なた)をふるって吊り橋を落とすみたいに(一方的に電話を切られる)
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
ぷつんと電話が切れた。あまりにも唐突な切れ方だった。受話器を置いたのではなく、指でスイッチ・ボタンを押したのだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
雲の間から霧のように降りて来る灰
林芙美子 / 新版 放浪記
影のように部屋に忍び込んで
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「電話」カテゴリからランダム5
(賑やかな場所からに電話が切れる)電話を切る。 寒々とした吹きさらしの場所にひとりとり残された気がする。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
萃(人名)はしょっちゅう電話をよこした。熱い日に彼女の声を聞いていると、耳の奥から心が腐って行くような感じがした。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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