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何かを言わなくてはと天吾は思う。しかし言葉は出てこない。彼の唇は微かに動いて、相応しい言葉を空中に探し求める。でもどこにもそんなものは見つからない。さすらう孤島を思わせる白い吐息のほかに、唇のあいだから出てくるものはない。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 作品を確認(amazon)
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口下手・話下手・うまく言葉にできない
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単語の意味
吐息(といき)
吐息・・・落胆したり、緊張がゆるんだりしたときに思わず吐く、大きな息。ため息。
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正直に語ることはひどくむずかしい。僕が正直になろうとすればするほど、正確な言葉は闇の奥深くへと沈みこんでいく。
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
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(十歳の少女が十歳の少年の手を握って、)彼女が求めているのは、自分の感情を天吾にしっかり送り届けるという、ただそれだけのことだ。それは小さな固い箱に詰められ、清潔な包装紙にくるまれ、細い紐できつく結ばれている。そのようなパッケージを彼女は天吾に手渡していた。 そのパッケージを今ここで開く必要はない、と少女は無言のうちに語っていた。その時がくれば開けばいい。あなたは今これをただ受け取るだけでいい。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
「ねえねえねえ」オレは、ハルがひとりで固めていた空気を壊すように、ばしばしと机を叩く。
朝井 リョウ / 燃えるスカートのあの子「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
日本人というのは儒教の精神がありますので、約束を守るのは最低限の常識だと、ほとんどの方が思うことでしょう。
野崎 幸助「紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)」に収録 amazon
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