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その情景は布団に入ってもなかなか眠れない沙里の頭の中に、いつの間にか侵入してきて、以来、どんなに考えまいとしても、必ず寝る前に出てきてしまう。
吉田修一「悪人」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
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雑念・思いが頭に浮かぶ
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前後の文章を含んだ引用
......些末な出来事への後悔をしているつもりが、ふと気がつくと、ある情景を思い描いていることがあった。 この情景を一言で言い表すのは難しい。中学に入学したばかりのころ、その情景は布団に入ってもなかなか眠れない沙里の頭の中に、いつの間にか侵入してきて、以来、どんなに考えまいとしても、必ず寝る前に出てきてしまう。 いつの時代なのかは分からない。昭和の初め、もしくはもっと前? とにかく、その情景の中で沙里はいつも小部屋に閉じ込められており、手にはある女優の写真を握りしめて......
単語の意味
情景・状景(じょうけい)
情景・状景・・・人の心を動かす風景や場面。
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雑念・思いが頭に浮かぶの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ときどき彼は、彼女がこの東京にいるのだということを、何かの拍子にふと思い出しどうしているだろうかなどと考えることがあった。がそれがまるで溝の中から浮かび上ってくる水泡のように、彼の意識に上ってきては、すぐさま、跡形もなく、消えて行ってしまうのであった。
野間 宏 / 残像「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
(横になり青空を見てバイオリンを聴いていたら)目を閉じて聴いていたら、その青空の映像に重なってよく知っているある女性のまつげのことも思いだした。
吉本 ばなな / らせん「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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あまりに多くの考えが、憶測や予測が、頭を駆け巡り、そのせいで状況を把握できなくなっていた。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
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