TOP > 人物表現 > 目・瞳 > 目が大きい・瞳が大きい

TOP > 人物表現 > 見る > 目が合う・見詰め合う・視線がぶつかる


カテゴリ検索 単語の意味
母は少しほほえんで私を見た。  そのでっかい目で、あまりにも普通に、まっすぐに見るので、あまりにあけすけな視線だから、これにさらされると心を閉じているほうがむつかしくなる。《…略…》きっと私も時々こういうぶしつけな視線で人を見据えることがあるのだろう。そして人をむりやり解放したり正直にしたりしているのかもしれない。それはもしかしたら他人にとまどいと愛情の入り混じった変な 懐かしさを喚起させるのかもしれない。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:75% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
目が大きい・瞳が大きい 目が合う・見詰め合う・視線がぶつかる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......なかった。ただ、頭を休めに行ったっていう感じ。」 私は言った。「戻ってから急に、由男、学校に行き始めたからね。どういう心境の変化かなー、と思って。」 と言って、母は少しほほえんで私を見た。 そのでっかい目で、あまりにも普通に、まっすぐに見るので、あまりにあけすけな視線だから、これにさらされると心を閉じているほうがむつかしくなる。どんなにぐちっぽいときでも、悲しみの渦中でもこの妙に透明な目だけは変わらない。 真由もこういう目をしていたかな? と思うと本当のところいまひとつ記憶がはっきりしないんだけれど、私がおぼろに真由を思いだすときいつも、真由は笑っているか母と同じ透明な目をしている。 きっと私も時々こういうぶしつけな視線で人を見据えることがあるのだろう。そして人をむりやり解放したり正直にしたりしているのかもしれない。それはもしかしたら他人にとまどいと愛情の入り混じった変な懐かしさを喚起させるのかもしれない。 こんなふうに、今の私みたいな気持ちに。「彼には本当に父親が必要なのかも。」 私は言った。「どうして?」 母は言った。 平日の、午後のデパート。外が見下ろせるテ......
単語の意味
明け透け(あけすけ)
視線(しせん)
明け透け・・・隠すことなく遠慮のないさま。露骨に何でも言ってしまうさま。
視線・・・目と、目が見ようとしているモノとを結ぶ線。目が見ている方向。見つめている方向。
ここに意味を表示
目が大きい・瞳が大きい表現・描写・類語(目・瞳のカテゴリ)の一覧 ランダム5
黒い湖面を思わせるような大きな瞳
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
眼の大きい、ビックリしたような顔
夢野久作 / ドグラ・マグラ
このカテゴリを全部見る
目が合う・見詰め合う・視線がぶつかるの表現・描写・類語(見るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
一発触発の危機を秘めて火花を散らす眼と眼
飯田 栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
二人の視線が縄のように捩れて絡まる
岩田 豊雄 / 獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 amazon
このカテゴリを全部見る
「目・瞳」カテゴリからランダム5
粘性の糸でからめ取るような視線
中沢 けい / 野ぶどうを摘む amazon
長い 睫毛まつげ を伏せて悲しげに言う彼女
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
「見る」カテゴリからランダム5
(象舎の象をのぞき見る)プライヴェートな時間の象の姿を見たかった
村上春樹 / 象の消滅「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
カテゴリ検索 単語の意味
同じカテゴリの表現一覧
目・瞳 の表現の一覧 
見る の表現の一覧 
人物表現 大カテゴリ
表現の大区分