わたしは一度も気持ち悪くなったことがなかった。自分の内臓が全部空洞になっていくように、爽やかだった。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 ページ位置:66% 作品を確認(amazon)
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爽快・すっきり・清々しい気分
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前後の文章を含んだ引用
......坐っている時、わたしはいろいろと余計なことを考えてしまう。ビニール手袋の上に広がる液体のことや、口の中を這い回る蟻のことなどを考えてしまう。なのに病室にいる時、わたしは一度も気持ち悪くなったことがなかった。自分の内臓が全部空洞になっていくように、爽やかだった。 弟が自分にとってこんなにも好ましい人間だということを、わたしは今まで知らなかった。ベッドの脇のソファーに坐っていると、弟への気持ちがむくむくと盛り上がっていく......
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頭の中で沸き返った凄い泡のようなものがようやく静まる
夏目 漱石 / 門 amazon
一重の皮を剥がれて、そのあとの生々しい肉が空気の中に浮き出されたような清爽な感じ
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) amazon
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それを聞いたら、私の胸のうちのどこかがほっとゆるんだのがわかった。ぎゅうとつかまれていたものがゆるんで、ふわっと何かが流れ出して、だれかにゆるされたような、そんな感覚だった。温かいお湯のようなものが全身をゆっくりとめぐった。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
「だから、わたしの所に来たというのね」わたしは引きつった声で笑いました。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
大きな息遣いが聞こえた。尾畑小枝子の漏らしたため息だった。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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