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「おっ母、今けえったぜ」 と、肩の物といっしょに、胸の中の鬱々 まで、束にして、おっぽり出すように、がちゃんと、土間の地面へ大きな音をひびかせた。
吉川英治 / 野槌の百 ページ位置:28% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......らさえ離れた野中の一軒家だが、がっしりとした建てかたで、母屋の炉のまえには、棟木もはしらも、真っ黒な仕事場の――韛土間 をかかえている。 そこの戸をあけて、百は、 「おっ母、今けえったぜ」 と、肩の物といっしょに、胸の中の鬱々 まで、束にして、おっぽり出すように、がちゃんと、土間の地面へ大きな音をひびかせた。 裏で、桶風呂の焚口 をいぶしていた母のおしげは、ふり向いて、 「百かよ? ……」 「おう、おらだい」 「おそかったのう」 「おっ母は、鳥眼だから、はやく、けえろうと思......
単語の意味
胸(むね)
鬱・欝(うつ)
鬱・欝・・・1.草木が生い茂ること。木が茂り空が見えず、草が茂ってむんむんとすること。鬱蒼・鬱葱(うっそう)。「鬱」も「欝」も訓読みで「しげ(る)」「ふさ(ぐ)」
2.1が、捌け口が無く悶々(もんもん)とした状態であることから転じて、心が晴れ晴れしない状態。
2.1が、捌け口が無く悶々(もんもん)とした状態であることから転じて、心が晴れ晴れしない状態。
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巻煙草はおどけたように、色々にひっくりかえって、高い船腹 をすれずれに落ちて行った。
小林多喜二 / 蟹工船
完璧な肩甲骨でシュートを打ち込む
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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もう空襲警報も警戒警報もないようだった。鉛色をおびた低い冬の雲のどこかで絶えず、ごろん、ごろんと鈍い響きがきこえ、時々思いだしたようにパチ、パチと、豆のはじけるような音がした。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
矢が雨のように飛んで来て
横光利一 / 日輪
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(すらすらと小説を書く)彼女には数多くの書くべきことがある。数多くの語るべき物語がある。どこかに正しい出口のようなものをひとつつくってやれば、熱い想いやアイデアが、そこからマグマのようにほとばしり出て、知的にして斬新な作品が次々に生み出されるはずだった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
体を鰕(えび)のように曲げて
森 鴎外 / ヰタ・セクスアリス amazon
(乾いた痰を)金魚の仔でもつまむようにしてそれを土管の口へ持って行くのである。
梶井基次郎 / 冬の日
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