葉子の心は幌 の中に吹きこむ風の寒さと共に冷えて行った。世の中からきれいに離れてしまった孤独な魂がたった一つそこには見いだされるようにも思えた。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:18% 作品を確認(青空文庫)
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寂しくて心が寒い
孤独・一人ぼっち
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前後の文章を含んだ引用
......ではいる。それに疑いを入れよう余地はない。けれども美しい貞節な妻と可憐 な娘を三人まで持っている倉地の心がいつまで葉子にひかされているか、それをだれが語り得よう、葉子の心は幌 の中に吹きこむ風の寒さと共に冷えて行った。世の中からきれいに離れてしまった孤独な魂がたった一つそこには見いだされるようにも思えた。どこにうれしさがある、楽しさがある。自分はまた一つの今までに味わわなかったような苦悩の中に身を投げ込もうとしているのだ。またうまうまといたずら者の運命にしてやら......
単語の意味
幌(ほろ)
幌・母衣(ほろ)
幌・・・雨はほこりなどを避けるために、車にかけるおおい。
幌・母衣・・・雨風や、光、埃などを防ぐために、馬車や人力車にかけるおおい。
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