ただ魂のぬけた生きものを見るような憐れみの感情が胸をしめつける。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:71% 作品を確認(amazon)
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憐れ・同情・かわいそう
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前後の文章を含んだ引用
......いその背中を司祭はじっと眺めながら、むかし、リスボンの神学校で神学生の敬愛をうけていたフェレイラ師の姿をむなしく探そうとした。今はふしぎに軽蔑の気持も起らない。ただ魂のぬけた生きものを見るような憐れみの感情が胸をしめつける。「二十年」フェレイラは弱々しく眼を伏せながら呟いた。「二十年、私はこの国に布教したのだ。この国のことならお前よりも知っている」「その二十年間あなたはイエズス会の......
単語の意味
胸(むね)
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泣いている人とともに泣き、喜ぶ人とともに喜ぶ
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 amazon
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絶望感に、彼女の胸は押し潰された
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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哀しげな目をしていた。こちらがじっと見返すと、静かに溶けてしまいそうな視線だった。はかなげでありながら、胸の奥にしみ込んできて無視できない影を残した。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
暗愁が彼の心を翳 っていった。
梶井基次郎 / 冬の日
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