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私たちの間をすり抜けて、バルコニーのほうへどんどん歩いていき、窓ガラスに映るバルコニーの 椰子 や向かいのビルや星空に、一瞬まみれたかと思うとかき消えた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:14% 作品を確認(amazon)
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消える 幽霊・化け物・妖怪
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前後の文章を含んだ引用
......かの真由を思い出させる顔だった。 彼はぼんやりと私たちを見回して、ゆっくりとこちらに歩いて来た。 私は「由男?」と声をかけたが彼には聞こえない様子だった。そして私たちの間をすり抜けて、バルコニーのほうへどんどん歩いていき、窓ガラスに映るバルコニーの椰子や向かいのビルや星空に、一瞬まみれたかと思うとかき消えた。 そうだ、本物がここに来るわけないのだ。「生霊だったね。あんなにはっきりと。」 させ子が言った。「でも、誰?」「君の弟?」 コズミくんが私に言った。「うん。」 ......
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星空(ほしぞら)
星空・・・晴れた夜、星がたくさん輝いている空。
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