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中吊り広告の「接客」という見出しが眼に入った。妙な既視感は劇場で神谷さんが僕に対して、「お客様」と声をかけた時の記憶に直結した。
又吉 直樹 / 火花 ページ位置:41% 作品を確認(amazon)
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既視感・デジャブ
フラッシュバック・走馬灯のように蘇る記憶
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前後の文章を含んだ引用
......僕の後からも嘔吐物の影響で次々と乗客が乗り込んできたので、僕は車両の中程まで押し込まれた。背中が圧迫されて息苦しい。体勢を変えてそれを解消しようと顔を上げると、中吊り広告の「接客」という見出しが眼に入った。妙な既視感は劇場で神谷さんが僕に対して、「お客様」と声をかけた時の記憶に直結した。失礼なことをしてしまった。僕は、あの無邪気な「お客様」を全く処理していなかった。 ああ、と思わず声が出てしまうほど後悔した。すぐに、「お疲れ様です。今日はありが......
単語の意味
妙(みょう)
妙・・・とてもいい。非常に優れている。または、不思議、奇妙なこと(さま)。
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既視感・デジャブの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
それは折り重なり、まるで蜃気楼のような奇妙な既視感を生んで
水道橋博士「藝人春秋 (文春文庫)」に収録 amazon
似たような写真ばかりなのだけれど、俺はここを知っている。山の形、道のカーブ、湖のスケール、鳥居の佇まい、畑の配置。散らばった体育館シューズの中でもなぜか自分の靴だけはすっと見つけられるみたいに、俺には自然に分かる。ガキの頃、夏休みに毎年遊びに行っていた親戚の田舎のような──実際にはそんな経験はないはずなのに、奇妙で強烈な既視感が、この場所にはある。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
嵐のようなデジャヴーが襲ってくる。
吉本 ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
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フラッシュバック・走馬灯のように蘇る記憶の表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
楽しかった時間の輝く結晶が、記憶の底の深い眠りから突然覚めて、今、私たちを押した。新しい風のひと吹きのように、私の心に香り高いあの日々の空気がよみがえって息づく。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
(時々不意に幼い頃亡くなった、唯一の母の思い出が蘇ってくる)仮説的なへその緒で結びつけられている。彼の意識は記憶の羊水に浮かび、過去からのこだまを聞きとっている。《…略…》その情景の断片を野原の牛のようにきりなく反芻(はんすう)し、そこから大事な滋養を得ている。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
意識に織り込まれているものが次々と思い泛 べられて来た。
岡本かの子 / 河明り
(恋人の言葉を聞いて、忘れられない昔の恋人の言った言葉がよみがえる)「仕事だけじゃなくて、何もかも最初から、まっさらのところからやり直したいんだ。一生に一度くらい、自分にそんな我儘を許してやってもいいかなって」 気味悪いくらい自然に、そのとき耳の奥にもう一人の男の軽やかな声が聞こえる。 〈誰でも一度や二度は人生のリセットボタンを押してみたくなるものさ。僕みたいにほんとうに押しちまう奴ってのも案外少ないみたいだけどね〉 元町かどこかのバーで、飲んでも飲んでも崩れない横顔を見せてそう言った黒崎、消えた男、壊れてしまった十和子の腕時計――。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
夏目漱石 / 吾輩は猫である
目に飛び込んできた群衆に重なるようにして、見たわけでもない映像が次々に脳裏に浮かび上がってきた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
「記憶」カテゴリからランダム5
別れた女優の顔が、遠くに浮んで
林芙美子 / 新版 放浪記
(記憶喪失)生まれ変わったようなまなざしでまだよくわからない、なじみのないこの世界にひとり立ったとき、何もかもが不確かで手探りの状態の不安な新しい私
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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