左手の小指を器用に折り曲げて、左の鬢 のほつれ毛を美しくかき上げるあの嬌態 をして見せる
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:4% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
髪をかき上げる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......国人が銘々、デコルテーを着飾った婦人を介抱して乗っているだけだった。いつものとおりその人たちは不思議に人をひきつける葉子の姿に目をそばだてた。けれども葉子はもう左手の小指を器用に折り曲げて、左の鬢 のほつれ毛を美しくかき上げるあの嬌態 をして見せる気はなくなっていた。室 のすみに腰かけて、手携 げとパラソルとを膝 に引きつけながら、たった一人その部屋 の中にいるもののように鷹揚 に構えていた。偶然顔を見合わせても、......
単語の意味
鬢(びん)
解れ毛(ほつれげ)
左手(ひだりて)
小指(こゆび・しょうし)
鬢・・・頭の左右側面の、耳より前の髪。耳ぎわの髪。
解れ毛・・・解(ほつ)れている髪の毛。乱れ髪。解れ髪(ほつれがみ)。
左手・・・1.左の手。 ⇔ 右手(みぎて)。
2.左の方向。左側。
2.左の方向。左側。
小指・・・手足の五本の指のひとつ。五本の端にあって、もっとも細い指。第五指(だいごし、親指から五番目のため)。小指を立てることによって、妻や愛人などを指すことがある。
ここに意味を表示
髪をかき上げるの表現・描写・類語(髪のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「髪」カテゴリからランダム5
髪の毛が、息をしているようにすらすらと揺れている。
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
艶のある黒い髪が、やや張った肩に、足でも組んでいるかのように掛かっている。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
「待つ」は家中の空気に満ちる。
吉本 ばなな / キムチの夢「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
小さな袋の中に、右手の人差し指と親指をそっと差し込んでいる。そして、へたくそなUFOキャッチャーみたいに、梅味の茎わかめをひとつ、袋の中から取り出した。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
髪 の表現の一覧
動作・仕草・クセ の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ