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飲食店にはいって、ふっと、箸立 ての汚ない箸のたばを見ると、私には卑しいものしかないのを感じる。人の舌に触れた、はげちょろけの箸を二本抜いて、それで丼飯 を食べる。まるで犬のような姿だ。汚ないとも思わなくなってしまっている。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:70% 作品を確認(青空文庫)
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食べる
カフェ・喫茶・飲食店
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前後の文章を含んだ引用
......世のぜいたくな人達を呪 う 何のきっかけもない暑い夕陽の怖ろしさ。 私はぱりぱりに乾いてゆく傘の下で、じいっと赤い夕陽を眺めていた。 * (九月×日) 飲食店にはいって、ふっと、箸立 ての汚ない箸のたばを見ると、私には卑しいものしかないのを感じる。人の舌に触れた、はげちょろけの箸を二本抜いて、それで丼飯 を食べる。まるで犬のような姿だ。汚ないとも思わなくなってしまっている。人類も何もあったものではない。只、モウレツに美味 いと云う感覚だけで鰯 の焼いたのにかぶりつく。小皿のなかの水びたしの菜っぱの香々。 いつまでも私は不安だ。卑しくて......
単語の意味
卑しむ(いやしむ)
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵(すがた)
犬・狗(いぬ)
卑しむ・・・1.品のない、劣ったものとして、馬鹿にすること。軽蔑する。さげすむ。
2.いつまでも満足せずに、金銭や食べ物などを求め続けること。貪欲でいる。
2.いつまでも満足せずに、金銭や食べ物などを求め続けること。貪欲でいる。
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・1.身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
犬・狗・・・1.イヌ科の哺乳動物。大昔から人間に飼育されてきた家畜。従順で賢く、家やヒツジの番をしたり、犯人捜査や目や耳の不自由な人の導いたりもできる。
2.(あちこちとかぎ回るところから)他人の秘密などをかぎ回って報告する者。スパイ。まわしもの。間者(かんじゃ)。
2.(あちこちとかぎ回るところから)他人の秘密などをかぎ回って報告する者。スパイ。まわしもの。間者(かんじゃ)。
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子供のように丸く唇を開き、閉じる時一緒に目をつぶった。
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