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お腹がすくと一緒に、頭がモウロウとして来て、私は私の思想にもカビを生やしてしまうのだ。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:20% 作品を確認(青空文庫)
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空腹・餓え・お腹が鳴る
頭が働かない
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前後の文章を含んだ引用
......八端のドテラをかたみに置いて俊ちゃんは東京をたってしまった。私は朝から何も食べない。童話や詩を三ツ四ツ売ってみた所で白い御飯が一カ月のどへ通るわけでもなかった。お腹がすくと一緒に、頭がモウロウとして来て、私は私の思想にもカビを生やしてしまうのだ。ああ私の頭にはプロレタリアもブルジュアもない。たった一握りの白い握り飯が食べたいのだ。 「飯を食わせて下さい。」 眉をひそめる人達の事を思うと、いっそ荒海のはげし......
単語の意味
腹(はら)
腹・・・1.ヒトなど動物の、胴の下半部の前面と考えられる側。背(せ)の反対側の部分。また、その内側にある内蔵。
2.(腹の内面にあるものとして)心。考え。感情。気持ち。また、度量や度胸、気力もいう。
3.物の中央の膨らんだ部分。「指の腹」「銚子の腹」など。
4.背に対して、物の内側の部分。
2.(腹の内面にあるものとして)心。考え。感情。気持ち。また、度量や度胸、気力もいう。
3.物の中央の膨らんだ部分。「指の腹」「銚子の腹」など。
4.背に対して、物の内側の部分。
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腹部の皮が背中へひっついてしまっているかのように感じられる
横光 利一 / 時間 amazon
昼食をとっていなかったので胃壁が 爛れそうな不快感がある。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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頭が働かないの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
考えごとをしようかと思ったが、考えるべきことをひとつとして思いつけなかった。《…略…》頭がまとまった何かを考えることを拒否しているらしい。頭の芯にもつれた糸のようなかたまりがある。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
頭脳が氷点下の泥沼のように凍結して、一時活動を停止する
木山 捷平 / 白兎・苦いお茶・無門庵 amazon
ロンドンの裏街に漂う濃霧のようなものが、右脳と左脳の間にたなびいている
荻野 アンナ / 背負い水 amazon
思考力をすっかり内部へ追い込んでしまった
岡本かの子 / 母子叙情
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そうすることが我々の目的に沿った行為であるという確信が今ひとつ持てなかった
村上春樹 / パン屋再襲撃「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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何を思いどれだけ手をつくしたところで、それをもとの状態に復することはできないのだ。
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
悲しい祈りは、悲しい詩のように暗く湿った和室に響いた。
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
ときどき彼は、彼女がこの東京にいるのだということを、何かの拍子にふと思い出しどうしているだろうかなどと考えることがあった。がそれがまるで溝の中から浮かび上ってくる水泡のように、彼の意識に上ってきては、すぐさま、跡形もなく、消えて行ってしまうのであった。
野間 宏 / 残像「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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