首の白いのが妙に哀れに思える。何だか玉の井の女になったような寒々しい気になって来る
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:77% 作品を確認(青空文庫)
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化粧・白粉をした顔
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前後の文章を含んだ引用
......てくれた。一足さきに私は店へかえる。 まだ、通いの人達は来ていない。小さい簪が馬鹿に美しい。澄さんの鏡をかりて髪に差してみる。変りばえもしない顔だちだけれども、首の白いのが妙に哀れに思える。何だか玉の井の女になったような寒々しい気になって来るけれども、何とない自信も湧いて来る。
馬がかんざしを差した よろけながら荷をひく馬 一斗も汗を流して ただ宿命にひかれてゆく馬 たづなに引かれてゆく馬 時々白い溜息 を吐いて
......単語の意味
妙(みょう)
玉・珠(たま)
首・頸・頚(くび)
妙・・・とてもいい。非常に優れている。または、不思議、奇妙なこと(さま)。
玉・珠・・・1.丸いもの。丸くまとめられたもの。ボール。
2.丸い宝石や真珠。
2.丸い宝石や真珠。
首・頸・頚・・・1.頭と胴体をつなぐ細い部分。頸部(けいぶ)。また、「頭」そのものを指す場合もある。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
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化粧していると、着飾ることが、めかすことが、また以前のように一人の男の人のためにする作業になったことに、ほっとしました。特定の人ではなく、だれか分からない、不特定多数の人たちのためにメイクアップするのは、おおげさに言うと全方位に媚を売っているようで、心もとない気持ちになります。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
歌舞伎の隈取りのような厚化粧
野崎 幸助「紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)」に収録 amazon
梶井基次郎 / 城のある町にて
リリーは化粧を落としている。鼻を刺す匂いの液をしみこませた小さな平べったい脱脂綿で顔を拭いている。《…略…》捨てられる脱脂綿には赤や黒の汚れがついている。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
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新派の女形にあるような顔
岡本かの子 / 母子叙情
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ほとんどすっぴんの彼女の笑顔は、眉毛がうすいせいか、どこか退廃的だ。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
化粧はもともと魔よけで始まったもんなのよ、人間が魔物を恐れてこれを鎮めるために考えられた知恵なのよこれは人間の共同体としての、儀式なのよ。文化なの。
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
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