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庭の池は清冽な湧水で、これに見事な鯉が群れをなして遊弋していた。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:64% 作品を確認(amazon)
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庭・縁側・ベランダ
魚(風景)
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前後の文章を含んだ引用
......前町の〔大黒屋〕は、創業以来二百五十年を経ているというから、八代将軍・吉宗のころ、享保年間からつづいた料理屋である。 瓦屋根に連子窓に、戸障子。白壁の塀。奥深い庭の池は清冽な湧水で、これに見事な鯉が群れをなして遊弋していた。 池をのぞんで座敷が鍵の手にまわってい、私たちは、あかるい秋の陽をいっぱいに浴びている裏山をのぞむ奥座敷へ案内された。 私もずいぶん、鯉を食べてきたが、これほど......
単語の意味
清冽(せいれつ)
遊弋(ゆうよく)
鯉(こい)
清冽・・・水が汚れなく清らかで、冷たいこと。また、そのさま。
遊弋・・・艦船が水の上の警戒のために動き回ること。うろうろと動き回ること。
鯉・・・コイ科の淡水魚。大形の鱗(うろこ)で覆われ、口には二対のヒゲがある。観賞用に改良した錦鯉は池などで飼われる。真鯉(まごい)は食用体の側面におよそ36枚の鱗が一列に並んでおり六六魚(りくりくぎょ・ろくろくぎょ)とも呼ぶ。
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池・湖・沼・水たまりの表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
池が銀を焼き溶かして湛えるように光る
川端 康成 / 掌の小説 amazon
池は夕日に照らされ、銹(さ)びた古代の銅鏡のような鏡面に、金閣の影をまっすぐに落していた。
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
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庭・縁側・ベランダの表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
石だたみをしいた中庭
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
重なった花びらの隙間から洩れる光が眼脂(めやに)みたいだ
黒井 千次 / 群棲 amazon
金魚の泳ぐ池のある庭
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 amazon
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魚(風景)の表現・描写・類語(水中の生き物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
白壁の並んだ肥料倉庫の広場には針のように光った干魚が山のように盛り上げてあった。
林 芙美子 / 風琴と魚の町 amazon
月光に青白く光る刀のような長い魚
堀田 善衛 / 鬼無鬼島 amazon
巨大な脱色したお玉杓子のような鮟鱇(あんこう)
北村 薫 / 水に眠る amazon
頭と尻尾を弓のようにはねあげた赤い魚
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
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「室内のようす」カテゴリからランダム5
棚も壁もレンジフードもべたべたする狭い台所
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
鋲が外れて壁から落ちたままのポスターが、机の下の暗がりで頭を垂れている。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
太陽が穏やかな光を地上に注いでいた。その光は窓ガラス越しに部屋に射し込んで、二人の足もとに寡黙な日だまりを作り出していた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
海が厚い硝子の切断部のような色合い
中島 敦 / 環礁 ——ミクロネシヤ巡島記抄—— amazon
灯台はずんぐりと黒く、ちょうど鐘をすっぽりと伏せたような形をしている。考えごとをしている男の後姿のようでもある。日が沈み、薄い残照の中に青みが流れる頃、鐘の取手の部分にオレンジ色のライトが灯り、それがゆっくりとまわり始める。灯台はいつも夕闇のその正確なポイントを捉えた。見事な夕焼けの中でも、暗い霧雨の中でも、灯台の捉える瞬間は常に同じだった。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
「水中の生き物」カテゴリからランダム5
電気うなぎはしみったれた豆電球をぽつぽつとともしていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
月光に青白く光る刀のような長い魚
堀田 善衛 / 鬼無鬼島 amazon
(金魚は)池の面が散り紅葉で盛り上るように殖 えて
岡本かの子 / 金魚撩乱
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