外部が騒々 しいだけに部屋の中はなおさらひっそりと思われた。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:90% 作品を確認(青空文庫)
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室内(空間)が静か
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前後の文章を含んだ引用
......こは運河の水のにおいが泥 臭く通 って来るような所だった。愛子は煤 けた障子 の陰で手回りの荷物を取り出して案配 した。口少 なの愛子は姉を慰めるような言葉も出さなかった。外部が騒々 しいだけに部屋の中はなおさらひっそりと思われた。 葉子はやがて静かに顔をあげて部屋の中を見た。愛子の顔色が黄色く見えるほどその日の空も部屋の中も寂 れていた。少し黴 を持ったようにほこりっぽくぶくぶくする畳の上に......
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室内(空間)が静かの表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
会場は真夜中の墓場のように静まりかえった。
井上 ひさし / ブンとフン amazon
しんとした気配はなんのバリアもない僕に容易にまとわりつき、浸透してゆく。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
講義をきく教室のような静謐な場所
円地 文子 / 朱(あけ)を奪うもの amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
髪が逆立つほど哀しく重い音
中島 みゆき / 泣かないで・女歌(おんなうた) amazon
誰も電話には出ない。電話は死を予感した象のように何度か狂おしく鳴き叫び(32回というのが僕の数えた最高だ)、そして死んだ。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
胡弓の音が室内を水のように流れ
小田 岳夫 / 城外「城外・紫禁城の人―他二篇 (1957年) (角川文庫)」に収録 amazon
家の中はあいかわらずしんとしていた。まるで防ぎようのない伝染病のように死の粒子が家じゅうに漂っていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
彼らの発するざわめきはゆっくりとした渦を巻いていた。
小川 洋子 / 乳歯「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
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