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人間が、今ここにあるこのしっかりした塊が、じつはぐにゃぐにゃに柔らかく、ちょっと何かが刺さったり、ぶつかったりしただけで簡単に壊れてしまう 代物 だというのを実感したのは、最近のことだった。 こんな、生卵みたいなものが
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:18% 作品を確認(amazon)
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人生は儚い(はかない)
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前後の文章を含んだ引用
......だ。そこに長居をしてはいけない。母を、妻を、閉じ込めてはならない。殺意も、すばらしいボルシチも、キッチンドランカーもそこから産まれる。家を司る大いなる場所で。 人間が、今ここにあるこのしっかりした塊が、じつはぐにゃぐにゃに柔らかく、ちょっと何かが刺さったり、ぶつかったりしただけで簡単に壊れてしまう代物だというのを実感したのは、最近のことだった。 こんな、生卵みたいなものが今日も無事で機能し、生活を営み、私の知っている人々、愛する人々、みんなが今日も自分をたやすく壊してしまう数々の道具を扱いながらも無事に一日を終えていることの奇跡......
単語の意味
代物(しろもの)
代物・・・物や人を、評価を交えて言う言葉。価値のあるものや、取るに足らないもの。
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人間の命なぞは、如露亦如電 に違いございません。
芥川龍之介 / 藪の中
人間が、今ここにあるこのしっかりした塊が、じつはぐにゃぐにゃに柔らかく、ちょっと何かが刺さったり、ぶつかったりしただけで簡単に壊れてしまう 代物 だというのを実感したのは、最近のことだった。 こんな、生卵みたいなものが
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
人生は短いかげろうのようなもの
井上 ひさし / モッキンポット師ふたたび amazon
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人の心と人の心は調和だけで結びついているのではない。それはむしろ傷と傷によって深く結びついているのだ。痛みと痛みによって、脆(もろ)さと脆さによって繫がっているのだ。悲痛な叫びを含まない静けさはなく、血を地面に流さない赦しはなく、痛切な喪失を通り抜けない受容はない。それが真の調和の根底にあるものなのだ。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
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