森鴎外 / 高瀬舟 ページ位置:11% 作品を確認(青空文庫)
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春の夕方・夜
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前後の文章を含んだ引用
......てきらわれていた。 ―――――――――――――――― いつのころであったか。たぶん江戸で白河楽翁侯 が政柄 を執っていた寛政のころででもあっただろう。智恩院 の桜が入相 の鐘に散る春の夕べに、これまで類のない、珍しい罪人が高瀬舟に載せられた。 それは名を喜助 と言って、三十歳ばかりになる、住所不定 の男である。もとより牢屋敷 に呼び出されるような親類は......
単語の意味
入相(いりあい)
入相の鐘(いりあいのかね)
入相・・・夕暮れ。夕方。太陽の光が山の端に入るころ。
入相の鐘・・・夕方に寺でつく鐘。また、その音。晩鐘(ばんしょう)。
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花曇りに暮れを急いだ日は疾 く落ちて、表を通る駒下駄の音さえ手に取るように茶の間へ響く。隣町 の下宿で明笛 を吹くのが絶えたり続いたりして眠い耳底 に折々鈍い刺激を与える。外面 は大方朧 であろう。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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春めいた 長閑 な日だった。前の石垣の間から、大きな 蜥蜴 が長い 冬 籠りの大儀そうな 身体 を半分出して、 凝然 と日光をあびている。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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