(夜)木々や畑や山々のシルエットが切り絵のようにゆき過ぎる。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:82% 作品を確認(amazon)
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車窓からの風景
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前後の文章を含んだ引用
......はええ、と言って空を見上げた。 月は高く明るく、星をかき消して夜空を渡ってゆく。満月だった。雲にかくれ、さらりとまた姿を現す。車の中は暑く、息でガラスが曇った。木々や畑や山々のシルエットが切り絵のようにゆき過ぎる。トラックが時折すごい音で追い越してゆき、しんと静まるその後で、アスファルトが月に光る。 ──やがて車はI市内に入った。 深く沈んだ暗い街並みの民家の屋根に混ざっ......
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車窓からの風景の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ホームに着く直前、列車はトンネルに入る。 その時、窓は女の鏡となった。《…略…》鏡がすうっと消えた。そのかわり、冬の陽ざしがあたるホームが、久仁子の目の前に拡がってきた。
林 真理子 / 京都「最終便に間に合えば (文春文庫)」に収録 amazon
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漕いでゆく艫(ろ)の音が、獣の子の乳をもとめる声のよう
中 勘助 / 銀の匙 amazon
しばらく続いた殺風景のあと、遠くに富士山が見えてきた
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
荒く組んだ筏
岡本かの子 / 河明り
酒の匂いのする酒荷船
林芙美子 / 新版 放浪記
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