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四角に空を切りぬいた窓の中には、枇杷 の木が、葉の裏表に日を受けて、明暗さまざまな緑の色を、ひっそりと風のないこずえにあつめている。
芥川龍之介 / 偸盗 ページ位置:45% 作品を確認(青空文庫)
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樹木・木々
室内からの外の眺め
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前後の文章を含んだ引用
......のと、すじかいに敷いた畳の上へ、自分も落ちつかない尻 をすえた。 「おぬしを殺して、なんで親殺しになる?」 太郎は、目を窓にやりながら、吐き出すように、こう言った。四角に空を切りぬいた窓の中には、枇杷 の木が、葉の裏表に日を受けて、明暗さまざまな緑の色を、ひっそりと風のないこずえにあつめている。 「親殺しじゃよ。――なぜと言えばな。沙金 は、わしの義理の子じゃ。されば、つながるおぬしも、子ではないか。」 「じゃ、その子を妻 にしているおぬしは、なんだ。畜生かな......
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樹木・木々の表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
杉が針のような雪の梢を見せて空にきりたつ
水上 勉 / 越前竹人形 amazon
壁のようにそそり立つ堂々たる幹
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
固い瘤を持った樹皮は、道子の心のように固く、爪も立ちそうもない。
大岡 昇平 / 武蔵野夫人 amazon
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室内からの外の眺めの表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
(夜の)庭に面したサッシの大ガラスにうつる自分を見ていた。 中が明るいので庭はほとんど見えない。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
窓枠と、隣の軒とで切り取られた、白っぽい長方形の空が、まるで刑務所の延長のように見えた。
安部 公房 / 他人の顔 amazon
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「植物」カテゴリからランダム5
一枚も残らず葉を振い落した五六本の桐の木が、星の光りを仰ぎつつ妙な枝ぶりを躍らしている。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
花の精気を抜きとられたように、ぐったりと花弁が勢いを失う
有吉 佐和子 / 華岡青洲の妻 amazon
「室内のようす」カテゴリからランダム5
窓は、何も遮 るものが無いので、青い青い朝の空の光りが、程近い浪の音と一所に、洪水のように眩 しく流れ込んでいる。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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