(マユミ)小さな赤い実を無数にぶらさげている。優しい炎だ。遠くから見る街の灯のようだ。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 ページ位置:78% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
花
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......切り株があった。朽ちて苔むした切り株のまわりは、森の密度が少し低い。切り株のそばで、二メートルほどの高さの木が枝を広げていた。細い枝はすでに葉を落とし、かわりに小さな赤い実を無数にぶらさげている。優しい炎だ。遠くから見る街の灯のようだ。「マユミという木だよ」 清一さんは言った。「山は近寄りがたくて恐ろしいばかりじゃない。だれも見ていなくても、こんなにきれいなものを、毎年ちゃんと実らせる」 清一......
ここに意味を表示
花の表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(藤)ゆらゆらとたわわな紫の花房が滝津瀬のようにしだれ咲いているうつくしさ
森田 たま / もめん随筆 amazon
くちなしの花が、七月の月明かりに青白く浮かんでいる
伊集院 静 / 三年坂 amazon
このカテゴリを全部見る
「植物」カテゴリからランダム5
錯雑した枝と枝とは網の目になり壁になり軒になって
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
赤い血のような豆菊や、白い夢のようなコスモスや、紅と黄色の奇妙な内臓の形をした鶏頭 が咲き乱れている
夢野久作 / ドグラ・マグラ
葉の擦れ合う音が忍び笑いのように耳に残った。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
植物 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ