かすかに黄色味がかった濃い灰色の雲が、よじれた腸管のように気味悪くうごめく
日野 啓三 / 抱擁 作品を確認(amazon)
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雨雲・暗雲
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雨雲・暗雲の表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
光の衰えた空に、鼠色の膜をかぶった臓物のような雲が低く垂れこめる
倉橋 由美子 / 倉橋由美子の怪奇掌篇 amazon
天候は急速に崩れつつあった。青が僅かにまじった淡い灰色はその不安定な微妙さに倦んだかのようにくすんだ灰色へと変り、そこに煤のような不均一な黒が流れ込んでいった。まわりの山々もそれにつれて陰鬱な影に黒く染められていった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
戸外 も夕方のように灰色をしていた
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
妙に透明な空に、墨をぶちまけたような雲がちぎれて散っている
高橋 和巳 / 我が心は石にあらず amazon
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東の夜空に花火があがった。初めに幾つかの大輪が咲いて、もうそれっきりかと思ったころ、こんどは赤や青のしだれ柳が、ひゅうひゅうと音をたてて散っていった。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
雲のない夜の空に大きい月が出ている。歪 んだ月に、指を円めて覗 き眼鏡していると、黒子 のようなお月さん!
林芙美子 / 新版 放浪記
山の端の月の光が凍っているよう
国木田 独歩 / 武蔵野 amazon
軒端にせまる山の上は星がいつぱいだ 氷水屋の硝子玉の簾のやうだ
田中 冬二 / 法師温泉「田中冬二全集〈第1巻〉詩 (1984年)」に収録 amazon
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