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思い出が、匂いや音ごと甦ってきた。
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 ページ位置:79% 作品を確認(amazon)
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失われた記憶がよみがえる
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前後の文章を含んだ引用
......建物に小さなエッフェル塔をくっつけた、銀座六丁目のハイカラな喫茶室「コロンバン」の様子が浮かんだ。すると、なぜだろう、あの、平和で物がいっぱいあったころの都心の思い出が、匂いや音ごと甦ってきた。「奥様」 思いがつい、口をついて出てきた。「それでしたら、わたし、資生堂のカリーライスが食べとうございます」「あら、出たわね。やっぱり、カレーのタキちゃんね」 ......
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失われた記憶がよみがえるの表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
タクシーのラジオから流れてくるその音楽を耳にして、すぐに「これはヤナーチェックの『シンフォニエッタ』だ」とわかったのだろう。そしてどうしてその音楽が、私の身体に激しい個人的な揺さぶりのようなものを与えたのだろう。そう、それはとても個人的な種類の揺さぶりだった。まるで長いあいだ眠っていた潜在記憶が、何かのきっかけで思いも寄らぬ時に呼び覚まされたような、そんな感じだった。肩を掴まれて揺すられているような感触がそこにはあった。とすれば、私はこれまでの人生のどこかの地点で、その音楽と深く関わりを持ったのかもしれない。その音楽が流れてきて、スイッチが自動的にオンになって、私の中にある何かの記憶がむくむくと覚醒したのかもしれない。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
人によっては合わせ鏡のようにただひたすら展開するこの記憶の力に 翻弄 されて発狂するような局面なんだろう
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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次第次第に夜が明けるように蘇 りはじめた。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
記憶があぶり出しのように浸み出てくる
中村 真一郎 / 夜半楽 amazon
岡本かの子 / 雛妓
頭のなかが何も映っていない灰色のテレビ画面のようになる。一瞬後に急にスイッチが入って場面が浮かび上がってくる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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