TOP > 感覚表現 > 音の響き > 太鼓・ドラム・打楽器
どの鼓でもポンポンポンって『ン』の字をいうから嫌なんです。ポンポンの『ン』の字をいわない……ポ……ポ……ポ……という響のない……静かな音を出す鼓が欲しいんです
夢野久作 / あやかしの鼓 ページ位置:36% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
太鼓・ドラム・打楽器
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......どの鼓もみんな鳴り過ぎるんです」 「フーン」 と老先生はすこし御機嫌がわるいらしく、白い煙を一服黒い天井の方へ吹き出された。 「じゃどんな音色が好きなんだ」 「どの鼓でもポンポンポンって『ン』の字をいうから嫌なんです。ポンポンの『ン』の字をいわない……ポ……ポ……ポ……という響のない……静かな音を出す鼓が欲しいんです」 「……フーム……おれの鼓はどうだえ」 「好きです僕は……。けれどもポオ……ポオ……ポオ……といいます。その『オ』の字も出ない方がいいと思うんです」 老先生......
ここに意味を表示
太鼓・ドラム・打楽器の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
ポコリポコリという鼓を打った。
夢野久作 / あやかしの鼓
(鼓の)ゝゝゝ ○○○ という音をきいた時、私はその気高さに打たれて髪の毛がゾーッとした。何だか優しいお母さんに静かに云い聞かされているような気もちになって胸が一パイになった。
夢野久作 / あやかしの鼓
神様が鼻をかむような笛太鼓の音
石坂 洋次郎 / お山「わが日わが夢」に収録 amazon
波の音かと思われる鼓(つづみ)や太鼓が浜風に伝わった。
徳田 秋声 / 縮図 amazon
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
傘をうつ雨の音が、遠くの地鳴りのよう
宮本 輝 / 星々の悲しみ amazon
人の息や足の震動、服の擦れる音や洟を啜る気配も聞き洩らさないつもりで、じっと耳を澄ました。呼吸を感じ取ろうとする。杉の木肌から水分が滲み出る音でさえ、感じ取るつもりだった。皮膚が鋭敏になり、耳が冴える。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ