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皆、指を揃へた程に、小さく見えた。
芥川龍之介 / 芋粥 ページ位置:65% 作品を確認(青空文庫)
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遠くに見える・遠ざかる
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......度は、向うの斜面へ、勢よく、すぢかひに駈け上つた。駈け上りながら、ふりかへつて見ると、自分を手捕りにした侍の一行は、まだ遠い傾斜の上に馬を並べて立つてゐる。それが皆、指を揃へた程に、小さく見えた。殊に入日を浴びた、月毛と蘆毛とが、霜を含んだ空気の中に、描いたよりもくつきりと、浮き上つてゐる。  狐は、頭をめぐらすと、又枯薄の中を、風のやうに走り出した。        ―......
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新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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