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(刀の刃が)鍔から三、四寸の所から、折れて、氷柱つららのように、すッ飛んだ。
吉川英治 / 無宿人国記 ページ位置:97% 作品を確認(青空文庫)
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刃物(ナイフ・剣・刀)
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......真っ赤にして俯ッ伏していた赤穂方の一人が、ふいに見た、一角の足を、刀でなぐった。 「ええッ、此奴こいつ」  よろけながら、後ろへやった刀が、かつんと、鉢金に弾んだと思うと、鍔から三、四寸の所から、折れて、氷柱つららのように、すッ飛んだ。  しきりと、室内から、半弓を射て、味方を助ける者があった。――また、ひと群れが、庭木戸から、押しもどって、どっと、雪が、まっ黒になるほど、紛雑ふんざつする。 「丈八……俺......
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