雪でもまくしかけて来そうに底冷えがする
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:34% 作品を確認(青空文庫)
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寒い・冷気・凍える
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前後の文章を含んだ引用
......く、空は薄曇りに曇って西風がゴウゴウと杉森 にあたって物すごい音を立て始めた。どこにか春をほのめかすような日が来たりしたあとなので、ことさら世の中が暗澹 と見えた。雪でもまくしかけて来そうに底冷えがするので、葉子は茶の間に置きごたつを持ち出して、倉地の着がえをそれにかけたりした。土曜だから妹たちは早びけだと知りつつも倉地はものぐさそうに外出のしたくにかからない......
単語の意味
底冷え(そこびえ)
底冷え・・・体の芯まで冷え込むこと。また、そのようなきびしい寒さ。特に、寒い日の放射冷却や室内における空気の循環の悪さのために、冷たい空気が地面や床にたまり、足元から全身が冷えることをいう。
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身体からは熱が去ってはだをはしる冷感がふたたび彼の肉をかたくした。
野間 宏「真空地帯(新潮文庫)」に収録 amazon
きりっと搾 り上げたような寒さ
有島武郎 / 或る女
透明な冷気が首筋を伝う。わたしは首をすくめる。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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「気温」カテゴリからランダム5
夜だというのに地の底からむしたてられるような暑さである。
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
太陽が顔のすぐそばにあるような熱気の中
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
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