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銅像が炎天に煑 えて姿態 の角々から青空に陽炎を立てゝいるように見える。
岡本かの子 / 巴里祭 ページ位置:95% 作品を確認(青空文庫)
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夏の日差し・光
陽炎(かげろう)
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前後の文章を含んだ引用
......蘆の中で小さい渦を沢山こしらえる。渦と渦と抱き合ってぴちょんぴちょんと音を立てる。「中の島」の基点になるポン・ド・グルネルの橋の突き出しに立っている自由の女神の銅像が炎天に煑 えて姿態 の角々から青空に陽炎を立てゝいるように見える。橋を日傘が五ツ六ツ駈けて行く。対岸の石垣の道の菩提樹の間に行列の色がゆらめく。予定が今日に伸びた女店員 の徒歩競争が通って行くのだ。一人一人叩いて行く太鼓の音がま......
単語の意味
炎天(えんてん)
姿態・姿体(したい)
陽炎(かげろう・ようえん)
青空(あおぞら)
炎天・・・1.真夏の、焼けるように暑い日差しの天気。また、その空。太陽の日差しが激しく照りつける夏の暑い空。
2.<a href="http://hyogen.info/word/5437854">九天(きゅうてん)</a>で、南の空。
2.<a href="http://hyogen.info/word/5437854">九天(きゅうてん)</a>で、南の空。
姿態・姿体・・・動きを含め、からだの線が作り出す見た目。体つき。
「態」は訓読みで「すがた、なり」と読める。
「態」は訓読みで「すがた、なり」と読める。
陽炎・・・春や夏の穏やかな日に、透明の炎のような揺らめきが地面からユラユラと立ちのぼる現象。局所的に密度の違う空気が混じることで、光が異常屈折して起こる。
青空・・・1.青く晴れた空。雲のない青い空。青く澄んで見える空。碧空。蒼天。
2.他の語に付いて「戸外で行う」「屋外」「露天」の意味を表す。
2.他の語に付いて「戸外で行う」「屋外」「露天」の意味を表す。
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夏の日差し・光の表現・描写・類語(夏のカテゴリ)の一覧 ランダム5
夏はたけなわである。烈しい太陽光線にはほとんど憤怒があった。
三島由紀夫 / 真夏の死 amazon
かっとした初夏の陽射しは、地の底から緑の油を噴きあげているようだ。
林 芙美子 / めし amazon
八月の午後の太陽が街を 朦朧 とさせていた。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
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陽炎(かげろう)の表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
湿気が温められて陽炎が立つ中
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 amazon
大地から立ちのぼる炎に似たかげろう
北 杜夫 / 谿間にて「新潮日本文学 61 北杜夫集―楡家の人びと・他」に収録 amazon
地上の花を暖かい夢につつんでとろとろとほほえましめる銀色の陽炎
中 勘助 / 銀の匙 amazon
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「夏」カテゴリからランダム5
初夏の匂いが、街じゅうにあふれていた。 穏やかで力があって、苦しいほどの草の匂いがする。
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
シュワシュワと独特の音をたてて、色とりどりの火花が染子の墓石の上に落ちる。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
(夏の雨)大粒の茹だった雨が屋根瓦を強く叩く
高橋 三千綱 / 涙 amazon
「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
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(パリの空)媚薬 の痺 れにも似た中欧の青深い、初夏の晴れた空
岡本かの子 / 母子叙情
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