底部が確然たる一線をなしたお 供餅 のような雲
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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雲
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前後の文章を含んだ引用
......るのに気がついた。 紺一色の海が拡がり、水平線がその水のヴォリュームを押し上げるように、正しい円を画いて取り巻いている。海面からあまり離れていない一定の高さに、底部が確然たる一線をなしたお供餅のような雲が、恐らくは相互に一定に距離を保って浮んでいる。そしてそれが船が一律の速度で進むにつれ、任意の視点を中心に、扇を廻すように移って行く。舷側をすぎて行く規則正しい......
単語の意味
確然(かくぜん)
確然・・・確かではっきりとしたさま。しっかりとして動かしようのないさま。確固。「然」は他の語の後ろに付いて、状態をあらわす字。
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雲の表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
髪束のように高い積雲が立ち
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
連山の湧き出たごとく、海原にかかる大瀑布のごとく、横にのびた巨大な渦巻く雲
阿川 弘之 / 雲の墓標 amazon
底部が確然たる一線をなしたお 供餅 のような雲
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
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「空・中空」カテゴリからランダム5
数え切れないほどの雲があとからあとから、かさにかかった軍団のように押し寄せてくる。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
花キャベツのような形をした入道雲
大仏 次郎 / 宗方姉妹 (1954年) amazon
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