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僕は二十回までベルの音を数えていたが、それからあとはあきらめて鳴るにまかせた。いつまでもそんなものを数えつづけるわけにはいかないのだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 ページ位置:99% 作品を確認(amazon)
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電話の音・電話が鳴る・着信
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前後の文章を含んだ引用
......鳴りつづけた。ベルは暗闇の中に浮かんだちりを鈍くかきまわしていた。僕も妻もそのあいだ一言も口をきかなかった。僕はビールを飲み、妻は声を立てずに泣きつづけていた。僕は二十回までベルの音を数えていたが、それからあとはあきらめて鳴るにまかせた。いつまでもそんなものを数えつづけるわけにはいかないのだ。......
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電話の音・電話が鳴る・着信の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
電話はもう一度生物のように鳴り始めた。
曽野 綾子 / たまゆら amazon
電話のベルが十二回鳴ったが、僕は受話器をとらなかった。ベルが鳴りやんだあとも、その余韻は部屋の淡い夕闇の中にちりのように漂っていた。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
ル、ルン。 黒い電話機がベルを鳴らした。
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
(小布団の敷かれていない電話機)じかに置くと、ベルが鳴ったとき耳障りながさつな音を立てる
向田邦子 / 花の名前「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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(道を進んでいくと)水のせせらぎが高まって来た。それは壁越しに聞く人の 呟きのように、ひそやかで、しめやかで、親しげであった。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
樹々の葉が砂のように乾いた音をたてて鳴っています。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
足音が、びろうどの上でも踏むように、軽くしとしとと地面に落ちる
谷崎 潤一郎 / 痴人の愛 amazon
(木に投げた)石が葉を分けて戞々 と崖へ当った。
梶井基次郎 / 闇の絵巻
「電話」カテゴリからランダム5
自分の手のなかに彼の携帯電話がある光景を目にするのは、これが初めてだった。黒く四角いフォルム、使い込まれた雰囲気は、手にはなじまず、私が本物の主人ではないと訴えかけている。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
(栄子と国際電話)うふふ、と栄子は笑った。か細い声が海を越えてやってくる。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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