とうもろこしの粒が胴体を離れる時のポツポツという音だけが静寂を乱していた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:52% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
室内(空間)が静か
とうもろこし
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前後の文章を含んだ引用
......たまま後部座席に座っていた。彼女たちは葬儀の日にふさわしく厳粛だった。そして僕もそれにならった。途中で休憩して焼とうもろこしを食べる時でさえ僕たちは厳粛だった。とうもろこしの粒が胴体を離れる時のポツポツという音だけが静寂を乱していた。僕たちは最後の一粒まで齧り取られた三本のとうもろこしをあとに残し、再び車を走らせた。 ひどく犬の多い土地で、彼らはまるで水族館の鰤の群れのように雨の中をあてもな......
単語の意味
静寂(せいじゃく)
静寂・・・物音一つなく静まり返っていること。ひっそりとして寂しさのあること。また。そのさま。「寂」は訓読みで「しず(か)」とも読める。
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室内(空間)が静かの表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
外よりも、そこは一層に沈黙が深かった。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
唐突に出現したのは、静寂だった。室内がそれに包まれる。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
ドアに耳をくっつけてみる。 静かだ。如月の言うとおり、ドアを開けると無人の場所が広がっているみたいだ。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
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とうもろこしの味、おいしさを伝える表現・描写(野菜のカテゴリ)の一覧 ランダム5
とうもろこしは、さつまいも、カボチャ、じゃがいもなどと共に、終戦当時の食糧難の時代の雰囲気を、色濃く残している食べ物である。 当時のおやつといえば、ふかしたさつまいも、じゃがいも、茹でたとうもろこしのいずれかだった。 いってみれば貧しい時代の貧しい食べ物である。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
(とうもろこしをかぶりついて食べる)大抵の人は、中央どまん中というあたりにかぶりついてその辺一帯をけずり取る。そして次々にけずり取っては空き地を造成していく。このへんは、古い住宅をシャベルカーでけずり取っていく地上げ屋に似ている。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
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「野菜」カテゴリからランダム5
ブーケのようにきれいに束ねられたパセリだった。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
「音の響き」カテゴリからランダム5
靴音が、夜の闇を歩く獣のようにひたひたと低い音で鳴る
中上 健次 / 枯木灘 amazon
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