豆は一皿が文久（ぶんきゅう）二つで、赤い土器（かわらけ）へ這入（はい）っていた。その土器（かわらけ）が、色と云い大（おおき）さと云いこの禿によく似ている。

半ば禿げた頭が夕陽に照らされる

頭のつるりとした水母（くらげ）じみた入道

若いころちょっとさらさらすぎたんだね、でもそのはかない頭頂部も風情があって私は好きだよ。

学者作家に共通なる頭とは禿（はげ）と云う意味である。なぜ頭が禿げるかと云えば頭の営養不足で毛が生長するほど活気がないからに相違ない。学者作家はもっとも多く頭を使うものであって大概は貧乏に極（きま）っている。だから学者作家の頭はみんな営養不足でみんな禿げている。

風呂上りの頭は病気かっていうくらいハゲてる

白い臼のような形の頭

頭はでかいが人相はそんなに悪くない

髪の毛のあるべき部分にそれがない

額は少しずつ広くなっているものの、それは聡明な印象こそあれ、禿の前兆とは感じない。