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おばあさんの食事のマナーはとても奔放で《…略…》彼女はもしかしたらすでに認知症が始まっているのではないかと
綿矢 りさ / 仲良くしようか「勝手にふるえてろ (文春文庫)」に収録 ページ位置:77% 作品を確認(amazon)
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マナー・エチケット・礼儀作法
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前後の文章を含んだ引用
......れていたかっていう例の話ですよ、このごろ皆、よくするでしょう。同じテーブルを囲んでいた私とは直接に面識はない老婦人も楽しそうにその話題に参加していたんですね。 おばあさんの食事のマナーはとても奔放で、あれつまんだりこれつまんだり、テーブルに肘もつくし、食べながらしゃべるから咀嚼物は見えるし飛ぶし、ほとんど食べきらず残したまま新しい皿に手をつけたり、あれもっ......<中略>......女のマナーはみんな意外だったみたいで、今日はとても旺盛な食欲のようですねと苦笑いしながらおばあさんに声をかけていましたよ。そこにいるメンバー全員が、私も含めて、彼女はもしかしたらすでに認知症が始まっているのではないかと疑っていたでしょうね。 私はワインを飲みながら彼女の動きをずっと見ていたんです、すると彼女のふとした動作に古めかしい気品の残骸が見えてきた。たとえばふかひれと玉......
単語の意味
奔放(ほんぽう)
奔放・・・世間の常識や習慣とらわれないで、思ったとおりに振る舞うこと。また、そのさま。
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(礼儀作法を心得ているが実践しない)昔身に着けていた礼儀作法を今ではどれほど無価値だと思っているかが、見えてきたんですよ。《…略…》まだコースがすべて運ばれていないのに席を立ってトイレへ行ってしまう、そのおばあさんの後ろ姿に、私は崩れかけた神殿の跡を見たんです。
綿矢 りさ / 仲良くしようか「勝手にふるえてろ (文春文庫)」に収録 amazon
作法や儀礼は精神的規律の単なる上着
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 amazon
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(すらすらと小説を書く)頭の中にあるものを次から次へと文章に移しかえることができた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
(食べ終わる)瞬く間に平らげた陣治は、しつこく楊枝を使いながらチャッ、チャッ、といつもの音をたてる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
取るにも足らぬ軽いものでも扱うように飛び飛びに読んでみた。
有島武郎 / 或る女
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