切り取られた鏡のなかで、ぼんやりといつまでも浮かんでいるようだった。
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 ページ位置:99% 作品を確認(amazon)
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鏡・ミラー
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前後の文章を含んだ引用
......線が入って、ゆるい渦を巻いていた。夕方の光と蛍光灯の光が小さく交差する湯気のなか、どこから来てどこに行くのかわからぬこれは、わたしを入れたままわたしに見られて、切り取られた鏡のなかで、ぼんやりといつまでも浮かんでいるようだった。......
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私の顔が二重に写っている鏡の底
林芙美子 / 新版 放浪記
百貨店の大きくひらかれた一階の、高級な、手入れの行き届いた光のなかの一点の曇りもない大きな鏡のなかで自分の顔を映せば、色々な感情は奥へ奥へとひきのばされて女自身にもつかみどころのないものに変化して、それをまんべんなく見つめて、そこからしか見えないものを、隅々まで管理しつづける
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
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二階建ての家が目に留まった。屋根にせり出すように、物干し台がある。入道雲の立ち上る青空を背景に、下着やワイシャツ、シーツなどが風に 靡いていた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
(ガラスの壺は)紫水品のことを思わせた。
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
馬の蹄(ひづめ)のような形に高く積み上げられて土で出来た竈(かまど)
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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