蜂の巣のようになって

全身が燃えるように熱かった。地面に接する頬と手のひらだけがひんやりと冷たい。何もできなかった。ただ去り行く男の後ろ姿を見つめることしかできなかった。

兵隊の脇腹に銃創があり、そこだけ萎んだ花弁のような形で、周りの皮膚より黒ずんで厚ぼったく変色している

銃弾の飛び込んだ穴はめくれ返っている

（自動小銃で撃たれる）ミシンをかけられたみたいにずたずたにされた。

膝が腹にめり込むたびに呻く

創痕部は縦約四センチ、横約三ミリ。創傷周囲の組織も損傷が甚だしく、創痕の底部は体内の深さ約八センチにまで及んでいる。斜め前方より刺突され、階段の手摺に背を預ける形で背後に倒れ込み、植え込みにうつ伏せ状態で落下したものと思量される。

タックルを仕掛けてきた。これを腰を落としてがっちりと受け止める。そのまま豪快な腰払いで地面に叩きつける。

（突然の後頭部への攻撃）突然脳天に衝撃が走った。ぐらりと視界が回転して、平衡感覚がおかしくなる。

殴りかからんばかりの勢いで突進する

銃声よりも先にガラスが砕けた。

（争い）金属音が響き渡り、剣と剣が闇の中で火花を散らして交錯する。

槍の研ぎ澄まされた穂先が、すすきの原のように白光に噴く

安全装置を外す

ぎとぎとする包丁が、口をとがらせた魚類めいている