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スイッチを入れると、地の底から湧き上がるような低い唸りが一斉にあたりを被った。背筋が冷たくなるような音だ。そして次に、何万という鳥の群れが翼を広げるようなパタパタパタという音が続いた。《…略…》七十八台のピンボール・マシーンが電気を吸い込み、そしてそのスコアボードに何千個というゼロを叩き出す音だった。音が収まると、あとには蜂の群れのようなブーンという鈍い電気音だけが残った。そして倉庫は七十八台のピンボール・マシーンの束の間の生に満ちた。一台一台がフィールドに様々な原色の光を点滅させ、ボードに精いっぱいのそれぞれの夢を描き出していた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:87% 作品を確認(amazon)
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ピンボール 電源を入れる・電源を切る
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前後の文章を含んだ引用
......は微動だにしない。僕は扉から手を離し、無意識に手のひらで顔の汗を拭う。鶏の匂いがした。 スイッチはその扉のわきにあった。レバー式の大きなスイッチだった。僕がそのスイッチを入れると、地の底から湧き上がるような低い唸りが一斉にあたりを被った。背筋が冷たくなるような音だ。そして次に、何万という鳥の群れが翼を広げるようなパタパタパタという音が続いた。僕は振り返って冷凍倉庫を眺めた。それは七十八台のピンボール・マシーンが電気を吸い込み、そしてそのスコアボードに何千個というゼロを叩き出す音だった。音が収まると、あとには蜂の群れのようなブーンという鈍い電気音だけが残った。そして倉庫は七十八台のピンボール・マシーンの束の間の生に満ちた。一台一台がフィールドに様々な原色の光を点滅させ、ボードに精いっぱいのそれぞれの夢を描き出していた。 僕は階段を下り、まるで閲兵でもするように七十八台のピンボール・マシーンのあいだをゆっくり歩いた。幾つかは写真でしか見たことのないヴィンテージ・マシーンであり、......
単語の意味
背筋(せすじ・はいきん)
蜂(はち)
背筋・・・1.(せすじと読んで)背骨の外側のくぼんだ部分。背中の中心線。
2.(せすじと読んで)裁縫で、背中にあたる縫い目。
3.(はいきんと読んで)背中にある筋肉。背骨の外側を、縦(たて)に通る筋肉。
・・・膜翅目(まくしもく[=ハチ目])のうち、アリ以外の昆虫の総称。頭・胸・腹を境にくびれていて、特に腹は細長い。ハチといえば毒針で刺すものと思われがちだが、実際に刺すハチはほんの一握りに過ぎない。大きな巣を作って家族で暮らすものもハチ全体で見ると一部のみ。
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フリッパーの二本の腕がそれ(ボール)を投げ返した
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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電源を切った電話は完全に死んでいて
綿矢 りさ / 勝手にふるえてろ amazon
プレイ・ボタンを押すと機械は身振いでもするように一連の音を立てて
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
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