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海中に突き入った陸地と海そのもののさかいとも言うべき瀬
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:36% 作品を確認(青空文庫)
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海岸・砂浜・波打ち際
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前後の文章を含んだ引用
......。  夜が明け離れると海風と陸風との変わり目が来て、さすがに荒れがちな北国の冬の海の上もしばらくは穏やかになる。やがて瀬は達せられる。君らは水の色を一目見たばかりで、海中に突き入った陸地と海そのもののさかいとも言うべき瀬がどう走っているかをすぐ見て取る事ができる。  帆がおろされる。勢いで走りつづける船足は、かじのために右なり左なりに向け直される。同時に浮標うきの付いた配縄はいなわの一端が氷......
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