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由仁のピアノは魅力的だった。華やかで、縦横無尽に走る奔放さがあった。人生の明るいところ、楽しいところを際立たせるようなピアノ。対して、和音のピアノは静かだった。静かな、森の中にこんこんと湧き出る泉のような印象だ。
宮下 奈都「羊と鋼の森 (文春文庫)」に収録 ページ位置:72% 作品を確認(amazon)
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ピアノ・鍵盤楽器
演奏する・楽器を鳴らす
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前後の文章を含んだ引用
......僕ひとりで観てしまっていいのか、という思い。どこかの音楽家によってあらかじめ書かれていた曲だとは思えないほど、ピアノから生まれてくるのは彼女たちの音楽だった。 由仁のピアノは魅力的だった。華やかで、縦横無尽に走る奔放さがあった。人生の明るいところ、楽しいところを際立たせるようなピアノ。対して、和音のピアノは静かだった。静かな、森の中にこんこんと湧き出る泉のような印象だ。これからどうなるのだろう。ふたりのピアノがひとりのピアノになって、それでも泉は泉でいられるのだろうか。 でも、和音がたったひとりでピアノの前にすわったとき、はっ......
単語の意味
奔放(ほんぽう)
際立つ(きわだつ)
奔放・・・世間の常識や習慣とらわれないで、思ったとおりに振る舞うこと。また、そのさま。
際立つ・・・ひと際(きわ)(=一段と)目立つ。他との違いが明瞭である。周囲のものとはっきり区別されて、人目を引く。
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黒いピアノの蓋を開ける。気持ちがふわっと開くのに、芯のところはきゅっと 窄まるような、なんとも言えない静けさが訪れる。
宮下 奈都「羊と鋼の森 (文春文庫)」に収録 amazon
(オルガンの音は)爽やかに、甘く、物哀れに、ちょうど晩春の夕方のような情調をもって
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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まだ若い、才能とのハネムーンを心ゆくまで楽しんでいるような演奏
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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生まれたての小鹿が初めて立ち上がるように身を起こす
有吉 佐和子 / 三婆 amazon
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時の流れのように秘 やかに流れて行く
夢野久作 / ドグラ・マグラ
(正確なドラム)「正確でしょう。まるでメトロノームみたいに」
宮下 奈都「羊と鋼の森 (文春文庫)」に収録 amazon
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