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わたしは彼に自分の体重を預けた。全身がぐにゃぐにゃとしたビニール製の人形になってしまったみたいだった。《…略…》酔いのせいで、肉体が意思をもたない袋のようになっていただけだ。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:19% 作品を確認(amazon)
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酒に酔う・酔っ払う
寄り掛かる・もたれる・身を預ける
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前後の文章を含んだ引用
......上からは、路上で立ち止まって大声で話している人の声が聞こえていたが、その人たちが地下に降りて来る気配はなかった。声はまもなく遠ざかった。 野呂に支えられたまま、わたしは彼に自分の体重を預けた。全身がぐにゃぐにゃとしたビニール製の人形になってしまったみたいだった。 気分が悪かったわけではない。歩けなかったわけでもない。さらに言えば、わざとしなだれかかっていたのでもない。酔いのせいで、肉体が意思をもたない袋のようになっていただけだ。 階段の真下まで行った時、野呂が足を止め、ゆっくりとわたしのほうに顔を傾けると、わたしの頰に手をあてがってきた。ああ、ここでキスをされるのだな、と思った。 酔い......
単語の意味
肉体(にくたい)
肉体・・・肉から構成されている体。生きている人間の体。生身の体。
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「どぶろく」の酔いが空いている腸の中へ喰い入るようである。
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
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寄り掛かる・もたれる・身を預けるの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
影のように母に寄り添い
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
壁に蝙蝠のようにペタリと倚(よ)り添った女
行路難(正木不如丘)「大衆文学大系〈10〉田中貢太郎,正木不如丘 (1972年)」に収録 amazon
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死んだ後も意識が残り、煙みたいな塊として存在し、どこかへ上っていくもの
中村文則 / 教団X amazon
いたく興奮だけをしてるようで、あちらでの時間の経過の速さとこちらのそれとでは、結構なはぐれがあるように感じた
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
砂漠のどこかにある井戸
サン=テグジュペリ / 星の王子さま amazon
「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
嬉しくてたまらない悪戯 小僧のように笑い
宮本百合子 / 伸子
町に出てゆくと、濁った息をフッと一時に吐く事が出来た。
林芙美子 / 新版 放浪記
滝がなだれ落ちるように斬りまくる
白洲 正子 / 能の物語 amazon
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