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無人の気配い
岡本かの子 / 河明り ページ位置:37% 作品を確認(青空文庫)
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閑散・人気(ひとけ)がない
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前後の文章を含んだ引用
......今一つの空部屋は私が半日ずつ住むこの部屋のすぐ頭の上だから、いかに床の層が厚くても、普通に人が住むならその気配いは何とか判りそうなものだ。それがふだん、まるきり無人の気配いであった。ひょっとしたら、娘がきょうはそっとその室に閉じ籠っているのではあるまいか。 それから、私は注意を二階に集めて、気を配ったが、雪は小止みとなり、風だけす......
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閑散・人気(ひとけ)がないの表現・描写・類語(人の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
平日で、すいていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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「人の印象」カテゴリからランダム5
(その女性写真家は、)自分自身の存在を調整するために、まわりからちょっとずつ何かを取っていくタイプだった。でも人々は彼女に何かを与えないわけにはいかないのだ。なぜなら彼女は才能という強力な吸引力を有しているからだ。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
円顔に近かった彼の顔は、いまでは長形というよりもむしろ瓢簞形の無性格な輪郭を形づくっている。のびやかな顔の肌は失われ、額や頰のくぼみには疲労の跡がたまっている。もっとも三十前後から日本の小市民達の顔の上に現われるあの金銭に対する執着に原因した卑しさはそこにはなかったが、判然とした自分の思想を持ち得ず、あらゆるものを断片的に受け入れてきたもののあの無気力の汚さがただようていた。そして学生時代のあの知識に対する貪欲を証明する美しい眼の輝きはなくなってしまっている。これは一言にして言えば疲れた顔である。肩は張り、骨はごつごつし、以前の柔弱な体つきを全く変えてしまっていた。しかしそれでいて、どことなくよどんだ空気が彼のまわりをとりまいている。
野間 宏 / 残像「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
洋介は四、五分 佇んでいたが、一郭は絵の中にあるように動かない。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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夜、十二時の浅草はしめったオブラートより寂しい。
サトウハチロー / 浅草悲歌
あまり人通りの多い歩道橋ではないが、それでも五時すぎになると、短い間、人の流れが出来た。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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