この玉から彼が苦心の赤光 が放てなかったら
吉川英治 / 銀河まつり ページ位置:71% 作品を確認(青空文庫)
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打ち上げ花火
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前後の文章を含んだ引用
...... 七は今も、そんなことを考えながら、巨大な妖怪の玉を、押入れの奥にしまいこんだ。 「さ。いつでも来い」 自分の苦心にかえりみて、彼は恥ずるところがない。 もしこの玉から彼が苦心の赤光 が放てなかったら、ほかの火焔がどうよく出ても、ひらいた相 が上品でも、音響が何里四方をゆるがしても、また人工の星が宇宙の星を連れて地へ下がって来ても、立会人は、こっちへ軍配を揚げ......
単語の意味
玉・珠(たま)
玉・珠・・・1.丸いもの。丸くまとめられたもの。ボール。
2.丸い宝石や真珠。
2.丸い宝石や真珠。
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打ち上げ花火の表現・描写・類語(夏のカテゴリ)の一覧 ランダム5
夜空に花火が咲く。花火は好きだ。色とりどりの光を空にぶちまけて咲く、あの一瞬がいい。消えたあと、しんと静まり、いつもより黒く広く感じる空がいい。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
沿道から夜空を見上げる人達の顔は、赤や青や緑など様々な色に光ったので、彼等を照らす本体が気になり、二度目の爆音が鳴った時、思わず後ろを振り返ると、幻のように鮮やかな花火が夜空一面に咲いて、残滓を煌めかせながら時間をかけて消えた。自然に沸き起こった歓声が終るのを待たず、今度は巨大な柳のような花火が暗闇に垂れ、細かい無数の火花が捻じれながら夜を灯し海に落ちて行くと、一際大きな歓声が上がった。
又吉 直樹 / 火花 amazon
よく晴れた夜空を覆い尽くすように、巨大な菊型の花火が炸裂した。手を伸ばせば届きそうなほどの近さだった。光の玉が一瞬のうちに視野いっぱいにまで広がってゆく。きらきらとした火の粉が今にも顔面へ降りかかってきそうだった。横に目をやると、浅倉佐知子が瞳を大きく開けて空を見つめていた。花火が赤や緑へと色彩を変えるたびに、菊や滝が空一面に広がるたびに、浅倉の頬は様々な色に変化していった。
瀬名 秀明 / パラサイト・イヴ amazon
この玉から彼が苦心の赤光 が放てなかったら
吉川英治 / 銀河まつり
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「夏」カテゴリからランダム5
気の狂ったような暑さが爆発する
五木寛之 / 私刑の夏 【五木寛之ノベリスク】 amazon
蒸し暑さが一挙に霧散するような豪快な雨
三浦 綾子 / 続 氷点 amazon
夏の名残が引いてゆく気配を、汗が兆すようで意外と乾燥したままの額の 縁 に感じた。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
「空・中空」カテゴリからランダム5
水彩画家が好みそうな雲が空に淡くたなびいている。ブラシの繊細なタッチが試されるところだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
月の全体の形も頭蓋骨に似ている。白銀の頭蓋骨だ。
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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