TOP > 風景表現 > 家・建物 > 廃墟・廃屋・瓦礫の山
TOP > 風景表現 > 室内のようす > 室内からの外の眺め
倒産した工場か何かのようでした。壁や扉や天井の鉄板があちこちはずれていたので、中に入ると、まっすぐに通り抜けてゆく風の動きを感じることができました。見上げると、はさみで切り抜いたような空が、所々に見えました。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:86% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
廃墟・廃屋・瓦礫の山
室内からの外の眺め
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......歩きました。 街のはずれのさびれた倉庫地帯までたどり着くと、恐ろしく古い鉄筋の廃墟が見えてきました。『あそこだ』と、おじいさんは缶ビールで指し示しました。そこは倒産した工場か何かのようでした。壁や扉や天井の鉄板があちこちはずれていたので、中に入ると、まっすぐに通り抜けてゆく風の動きを感じることができました。見上げると、はさみで切り抜いたような空が、所々に見えました。 床には赤茶けた錆と埃が混じり合い、三センチくらい積もっていました。足を少しでも動かすと、じゃりじゃり音がしました。そして、たくさんのがらくたが落ちていました。......
単語の意味
見上げる(みあげる)
見上げる・・・1.下から上のほうを見る。
2.立派だなぁ、と感心する。
2.立派だなぁ、と感心する。
ここに意味を表示
廃墟・廃屋・瓦礫の山の表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
近づきがたい暗さが漂っていた。夜目で見てもガラスが割れているのは分かったし、壁にはスプレーで落書きがされている。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
陰気なじめじめした家が、普通の通行人のための路ではないような隘路 をかくして、朽ちてゆくばかりの存在を続けている
梶井基次郎 / ある崖上の感情
ブック・エンドを不意にはずした書籍のように、家々が倒れる
獅子 文六 / てんやわんや amazon
このカテゴリを全部見る
室内からの外の眺めの表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
林芙美子 / 新版 放浪記
団地の直線的な輪郭が空を複雑な形に切り取っていた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「家・建物」カテゴリからランダム5
静かな構えの玄関
吉川英治 / 八寒道中
大きなスタジアムが見える。巨大な要塞じみた迫力は、現実感を伴っていない。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
「室内のようす」カテゴリからランダム5
小屋の戸をだれかが少しずつゆさぶっている
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
闇の粒子が僕の網膜に不思議な図形を描いた。描かれた図形はしばらくすると音もなく崩れ、別の図形が描き出された。水銀のように静止した空間の中で、闇だけが動いていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
ある家の庭にはまるで何人もの人間の少年期の名残りを集めてぶちまけたみたいに、ありとあらゆる子供の遊び道具が並んでいた。三輪車や輪なげやプラスチックの剣やゴムボールや亀のかたちをした人形や小さなバットや木製のトラックなんかだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
中央には岩のようなシュミネがあり
林 芙美子 / 浮雲 amazon
同じカテゴリの表現一覧
家・建物 の表現の一覧
室内のようす の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ