月が真っ黒な空に小さく光って、沈む街並みに真珠みたいに映えていた。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 ページ位置:84% 作品を確認(amazon)
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月の光・月明かり
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前後の文章を含んだ引用
......の外にある死について考えようとした。けれど夜の川は暗く恐ろしく光っていて、ものすごい速さで流れ去っていくので、いつのまにかぼんやりして考えが止まってしまった。 月が真っ黒な空に小さく光って、沈む街並みに真珠みたいに映えていた。 窓を開けると下の道を歩いていく人々の笑い声がかすかに聞こえてくる。川の音も、水音としてではなくて、夜そのものが音を出しているような不思議な響きとして届いてくる......
単語の意味
映える・栄える(はえる)
映える・栄える・・・1.光り輝く。明るい光に照らされて輝く。あざやかに見える。
2.引き立つ。立派で、引き立って見える。周囲のものとの対比によって一段と美しさが目立つ。
2.引き立つ。立派で、引き立って見える。周囲のものとの対比によって一段と美しさが目立つ。
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月が花の色を微かに映して、この世のものとは思えぬ底光りのするような絢爛さ
曽野 綾子 / 夫婦の情景 amazon
森の柏の静まった葉波は一斉に濡れた銀の鱗 のように輝き出した。
横光利一 / 日輪
高く 掛かっていた半かけの白っぽい月がいつか光を増して来た。
志賀 直哉 / 真鶴「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
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空も、はかないようなうっすら白い雲がはるかにベールのようにかかった静かな青色をたたえていた。透明な液体がそっとこぼれてしまいそうな不思議な青だった。
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
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